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み  ぶ
− 京料理    「味舞」   特選 −
時間: (昼)11:30 〜 14:00 (夜)17:00 〜 22:00 (オーダーストップ21:00)


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<茶漬・漬物との二人三脚>
  

茶漬・漬物との二人三脚
 北大路魯山人は「家庭料理を真実の人生とするなら、料理屋料理はその芝居である。」と述べている。趣向の限りを尽くした"京料理"がもてはやされるようになって久しいが、京都人の日常の食生活といえば、"おばんざい"に代表されるような、ごくつつましいものであった。
 京都人が茶漬けや粥を好むのは、蒸し暑い夏の"油照り"、冬の意地の悪い寒さの"底冷え"を生む湿度の高い気候のせいで、腺病質な京の女性はそうしないと食がすすまず、おのずと栄養不足に陥ってきたのだという。豊富な野菜は茶漬けや粥を食べるには絶好の漬物に加工されて食をそそりもした。
 逆にそうした菜食中心の食生活や昔ながらの住空間や決して開放的とはいえない生活様式などがいわゆる゛京おんな゛を育てもした。
 気候風土が人間の性情気質をつくり、食生活もまたその形成に大きく関わっている。

 京都人の在りようを伝える話に、"京の茶漬"という落語がある。京都の家を訪ねて、食事の時間どきとなって帰ろうとすると「まあ、おぶづけ(茶漬)など、あがってお帰りやしたらどうでございます。」と声がかかる。それを間に受けてご馳走になったりすると、後で「あの人何やろか、あつかましい、気のきかん人や。」と悪し様にののしるのである。それを゛千年の都゛がはぐくんてきた挨拶の技術化、洗練、京都的倫理、長い歴史が育ててきた都市的ルールと傲然とうそぶく気質は依然として変っていない。落語のネタとなるゆえんでもある。洗練されればされるほど、それに比例して失われてゆくものがあるということに一掬の思いを注がなければ、人間としての貧しさを露呈するしかない。

 洛中を取り囲むようにして洛外の近郊農村は市中にさまざまな野菜を供給してきた。野菜は除々に改良されて独特の味わいを持つに至り、煮き合わせや漬物となってごく単純素材な茶漬けや粥には欠かすことのできない、そして絶好のおかずとなって京都人の食生活の中に根づいてきたのだった。
 茶漬けというきわめて日常的なものを唯一の献立として供している店がある。
 ありあわせの漬物でもそこに漬けた人の心ばえがあれば何よりの御馳走となる。
 「茶漬けだけの店というのは京都でしか成り立たないでしょうねぇ。」と店主は漬物作りに寧日がない。朝掘りの野菜を漬け込むことから始めて、一切を自分一人でこなす。
 店主の話を聞いてると茶漬とはご飯ではなく、漬物をおいしく食べるための料理なのだという気がしてくる。
 茶漬けの献立にだし巻きが加わり、季節の一品としてたき合わせや蒸し物が添えられ、酒肴として刺身を出して会席風になったりと茶漬けにも目玉ならぬ時代の変化も映る。だが、依然として京の町の家々ではごく素朴に漬物との二人三脚で今日も茶漬けがサラサラとかき込まれている。
アークホテル京都 京料理「味舞」
総料理長

〜京の漬物〜
●千枚漬
 ・京都の冬のお漬物といえば「かぶら」で作った千枚漬、伝統的な手法で1枚1枚丁寧にしあげられた京つけもの王様です。
●すぐき 
 ・京都上賀茂特産「すぐき」を使った京都ならではのお漬物。ほんのり甘酸っぱい香りとまろやかな酸味のさっぱりとした味わいです。
●壬生菜
 ・京都壬生寺付近作られていた水菜の一種の壬生菜はピリっとした辛みとシャキシャキとした歯ごたえが食欲を注ぎます、浅漬けや塩漬けで頂きます。
●しば漬
 ・千枚漬、すぐきに並ぶ京の代表的漬物といえば「しば漬け」、茄子、胡瓜、生姜や茗荷などを紫蘇で漬けこむ、コリコリとした歯ごたえと酸味が利いたお漬物です。
●茄子
 ・浅漬けでもぬか漬けでもおいしい茄子。京都の上賀茂の恵まれた土地で育てられた加茂茄子は夏が旬、濃い紫色の丸い形で味も形もピカ一です。

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