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み  ぶ
− 京料理    「味舞」   特選 −
時間: (昼)11:30 〜 14:00 (夜)17:00 〜 22:00 (オーダーストップ21:00)


▼総料理長の京徒然 Vol. 13
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<九条ネギ> 

九条ネギ
 底冷えの厳しい京都の冬に一段と風味を増すのがネギである。かつて東寺の東南、東、西九条付近で栽培されたネギの品質がすぐれていたことから九条ネギと呼ばれるようになった。
 その栽培地は都市化とともに上鳥羽、そして下鳥羽など南へと移動して行った。現在そうした洛南の地で栽培されているネギは浅黄種(ダネ)と呼ばれる細ネギで、日常的に食されている九条ネギだが、洛北、鷹ヶ峰の地では黒種(ダネ)と呼ばれる太ネギが栽培されている。そして、市場でもほとんど見かけない黒種の方が九条ネギ伝来の系統と考えられている。
 鷹ヶ峰太ネギとして鍋物に最適な黒種を栽培している人達は鷹ヶ峰や玄琢、西賀茂氷室といった洛北の地域では昔からネギといえば太ネギのことなのだと語る。
 細ネギの三倍はあろうかという太さの黒種はその長さもゆうに一メートルを越え、葉の緑色も黒味を帯びて濃い。栽培期間も浅黄種の五、六ヶ月に較べ倍以上の十三ヶ月かかる。
 穏やかな山容を見せる、鷹ヶ峰を背景にネギ畑は広がっている。霧にあたった黒種はことに風味を増し、美味とされてきた。寒さが厳しくなると葉の空洞部分にヌルヌルした粘状の物質がおおくなる。
 「あの”あんこ”がおいしいんや。寒さにあたると葉の軸の境い目の固い又の部分もやわらこうなる。」
 生産量も少なく、太過ぎて他のネギに較べて相場の値が安いので、市場に出回ることはない。何軒かの青果店が集まって立てる「野市」や農家の人が市中に出て売って歩く振り売りなどによって消費されているが、黒種独特の甘味とやわらかさは捨て難い。その風味を知る人は足を運んで買い求めてゆくので、週末になるとよくはけるという。太さにもよるが一本百円前後が相場である。
 知名度が低く、流通量が少なくても、野放図と思えるほどに太った鷹ヶ峰の太ネギには土の匂いと野菜が本来もっていたはずの野生味が漂っている。
 
アークホテル京都 京料理「味舞」
総料理長



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